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地方経営コンサルタントのIT化支援の事例①

地方の中小企業のIT化がなかなか進まないのは、経営支援をする立場の方々や金融機関、ITベンダーの方々であればよく感じていることだと思います。そこで、今回は当社が支援した事例を紹介して地方のIT化支援の現状を共有しようと思います。(企業概要や支援内容は一部変更しています。)



  1. 企業の概要

  2. 支援の経緯

  3. 企業の現状と支援内容

  4. 活用したITツール

  5. 支援する上で難しかった点、効果があった点など



 

1. 企業の概要


大手ECモールでサバイバルゲーム関連商品を販売している売上高約1億円の小売業。創業後5年以内の企業ですが、2022年度から売上が急激に悪化していました。顧客の絞り込みは行なっておらず、競合は多く、熾烈な価格競争が発生していました。


2. 支援の経緯


保証協会の専門家派遣を通じて支援を開始しました。保証協会、信用金庫担当者によると、税理士の対応や決算書の内容に不審な点が多いとのことでしたが、決算書を精査するほどの時間的余裕はなく、現状の数値をもとに診断することになりました。


3. 企業の現状と支援内容


初回ヒアリングでは、現預金が数万円しかないことや、キャッシュフローが大きくマイナスになっているため利息すら返済することもできないことを経営者と確認し、現状維持の経営では事業を継続できないことを説明しました。また大手ECモールの分析ツールを活用することができていないことが判明しました。


2回目以降の面談では、売価の適正化、在庫量の適正化、死に筋商品の削除などを目的として、商品マスタデータ等のデータベース作成について提案しました。また、財務諸表の読み方や事業を行う上で必要な指標について説明して、会計ソフトの導入を提案しました。


仕入れ時の商品名と販売時の商品名の紐付けができていないために、大手ECモールの分析ツール上の在庫数に対して、棚卸し高を算出することが非常に困難な状態になっていました。現状では原価率を計算することができないため、データベース作成を進めていくよう提案しました。データベースの雛形を作成し、経営者と使用方法を共有しました。


4. 活用したITツール


商品の仕入れ価格や送料等はエクセルにまとめてあったものの、先述の通り、仕入れ時の商品名と販売時の商品名が異なっていたため、仕入れ価格と売価を比較することができない状況でした。


そこで、商品データベースを作成するためにkintoneの活用を提案し、参考に作成したkintoneアプリを提供しました。表計算ソフトでも同様の機能の実装が可能であったものの、入力のしやすさを考慮してkintoneを勧めました。


5. 支援する上で難しかった点、効果があった点など


ECでの販売のため、店頭販売より在庫を多く抱えるビジネスモデルであることを金融機関の担当者に理解してもらうところが一つのハードルでした。理解をいただいたものの、在庫管理が全くできておらず、決算書上の棚卸資産の数値には根拠が全くなかったため、経営者を含め現状認識が全くできず、期間が短かったことから、毎月の売上とおおよその仕入れ値で現状を想像するしかなかった点が非常に難しかったです。kintoneの導入については、非常に前向きに受け止めていただきました。


 

まとめ


この事例は、IT化の支援というわけではなく、経営改善の支援の中でIT化(IT活用)を提案したものです。当社では、どのような支援現場であっても、IT化に関する提案は必須だと思っています。実際にこの事例の企業では現状のデータ活用を見直さなければ経営を改善することはできませんし、IT化の支援は他の支援機関や士業ができない領域であって経営コンサルタントが果たすべき役割だとも思っています。


また継続的に地方の経営コンサルタントの目線から、中小企業のIT化の事例を紹介できたらと思います。



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