岡山県版かんたんBCPシート作成セミナーで事業継続とは何かを説明してきました!
- 福田虎大郎
- 8月12日
- 読了時間: 3分
今回は岡山西商工会の企画で、岡山県版かんたんBCPシート作成セミナーの講師としてお話をしてきました。できるだけかんたんBCPシートの作成が進むよう、ワークも交えながら参加者の理解を深めるような内容にしてみました。
改めてBCPとは?
BCPとは事業継続計画のことで、「どんなことがあっても自社の重要な業務を続けることができるように、あらかじめ備えておきましょう」という考えで作る計画のことです。だんだんとBCPの認知度も上がってきたように思いますが、BCPの作成を進める側もあまりBCPについての理解度がなく、それってBCPなのかな?と思うこともしばしばあります。
よく混同されている例が、BCPを防災計画と位置付けていることです。防災計画はその名の通り、災害から身を守る計画です。また、災害による被害の拡大を防ぐ計画でもあります。「守る」「防ぐ」が防災計画です。ではBCPはどうでしょうか?
BCPは稼ぎ続ける計画
防災計画と最も違う点が、BCPは災害やその他事業が停止したとき、どうやって稼ぐかを第一に考えている点です。守りではなく、攻め。これがBCPです。(ちょっと極端で言いすぎているところはあります)
そのため、BCPでは自社の事業について、どんな強みがあるか、どこが弱いか、最も核となる業務は何か、などを深く考え、仮に壊滅的な被害を受けたとしてもなんとか利益を残すことができる取り組みを探していきます。(BCPには終わりがありません)
かんたんBCPシート作成セミナーの内容
今回のセミナーの内容は次のとおりです。時間の関係上、ざっくりとした説明になった箇所もありましたが、事業継続(事業継続計画)について知らない方でも分かるような内容にしました。
事業継続とは何か
事業継続計画には何が含まれているか
主な事業継続計画(BCP)の例
中小企業にとって事業継続計画の策定が難しい理由
重要業務を考えるワーク
目標復旧時間を考えるワーク
セミナーを終えて
事業継続についての話をすると、参加者の皆さまは、現状の経営資源という制約がある中で、どうすればレジリエンスを高めることができるのか真剣に考えているようでした。
正直、災害(地震や風水害)だけに限って事業継続を考えてしまうと、事業継続の本質からはかなり外れてしまうと思っています。事業継続の取り組みを進めたいと考えている中小機構などの支援機関がリスクを災害に限定しているせいで、経営者が事業継続を縁遠いものと感じているような気がします。
リスクの種類を挙げて、その対策を考えていくのでは、費用や人員がいくらあっても足りませんから、経営者が「自分ごと」にならないと思います。自社の経営資源や内部環境に目を向け、レジリエンスを高めていくことが事業継続力を高めることになるのです。
ジギョケイ(事業継続力強化計画)や岡山県版かんたんBCPの方針とは少し異なりますが、そういう気持ちを持って今回のセミナーに取り組んできました。

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